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2026年4月30日木曜日

2026年のメンタルヘルスの動向予測

2026年の職場のメンタルヘルスの動向と懸念されるリスクや課題について、アメリカのメンタルヘルス関連のサイトが予測をしていましたので、一部をご紹介します。(意訳を含みます)

"8 Mental Health Trends for 2026 and What They Mean for Your Workplace" 
Spring Health(H.Goethe 著. 2025年11月6日付)
https://www.springhealth.com/blog/2026-mental-health-trends-for-your-workplace 

1. 常時接続型・継続的ケアが期待されるようになる
単発的なケアやカウンセリングではなく、継続的なケアが求められるようになる。

2. 従業員がメンタルヘルス支援のAIを活用することが増える
利便性は高いが、一方で、個人情報保護、誤情報の扱い、臨床上の安全性の問題などの深刻なリスクも増加。 

3. AIが職場における最大のストレス要因になる
雇用の安定性や、変化する期待に応えられるかどうかといった不安などが高まる。

4. メンタルヘルスを損なうことなくコストを抑制するサービスが一層求められるようになる、測定可能な成果をもたらすソリューションへの投資が鍵となる。

5. メンタル不調者の休職の増加
安全な職場復帰支援プログラムを構築することが重要になる。

 

日本でも人材を守り生産性を維持するために、企業がメンタルヘルス対策に投資することの重要性が増していくと考えられます。 

 

2026年3月1日日曜日

特別休暇制度、および年休取得率についての課題

企業の休暇制度ちぐはぐ
(日本経済新聞 2026年2月2日)

病気治療やリスキリングのための「特別休暇制度」(法律では定められておらず企業が任意に設定する法定外休暇)を導入する企業が増えているけれども、まだまだ十分とは言えないことを海外のデータとの比較や、専門家の意見を紹介しながら示されている記事です。 

オンライン記事はこちら
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO94137060R00C26A2TL5000/

 法定外休暇の代表は「病気休暇」で近年導入する企業が増えていますが、勤務先にこの制度があると答えた人は41.9%だったそうです(厚労省2024年調査)。

日本の有給取得率は63%(エクスペディア社2024年調査)で、11カ国・地域中最下位でした。

年休は急な用事のために残しておきたいという理由から残す方が多いそうですが、
これに対して佐藤博樹氏(東大名誉教授)は、年休はリフレッシュして労働意欲や効率を高めることが目的なので年休とは別の休暇を設定することが大切とおっしゃっています。

日本の職場は個人の判断で休暇取得することをためらう人が多いという日本ならではの特徴も休暇制度を考える上でポイントであることも勉強になりました。 

特別休暇に関する企業の取り組み事例としては、日本たばこ産業(JT)、サンリオ、丸井グループの制度が紹介されていて参考になります。 

 

2026年1月25日日曜日

地方の中小企業の働き方改革事例

 ダイバーシティ  地方中小の働き方進化論
(日本経済新聞 2026年1月26日 朝刊)

人手不足は地方で深刻ですが、この記事では、中小企業ならではの人材獲得の制度が紹介されています。 

デジタル版はこちら
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO93979100V20C26A1TYA000/

事例

サカイエステック(建設業、福井市)
①「親子出勤制度」
 子どもを学童保育に預けられない 場合などに子どもを職場に連れてくることができる。キッズルームがあり、必要な場合は同じ部屋で一緒に働くことができる。

②「週休4日の正社員」 制度
 定年を迎えた社員の「趣味を楽しみつつ仕事も続けたい」という要望を受けて導入。

 同社の代表者は人手不足に対応するためにこのような制度を作ったと語っておられます。
「子供がいるし、家事もあるので仕事は無理ということなら、その人に会社の制度を合わせようと考えた。そうしないと会社に来てもらえなかった」とのことです。

記事では他の企業の工夫もいくつか紹介されています。  

これとは別の記事ですが、これを読んで以下の会社のことも思い出しました。

「出社日は自由、助け合い禁止...働きやすさで話題のエビ工場が考えた“型破りなルール”」
 (PHP online)
https://shuchi.php.co.jp/article/10213

こちらの記事では、大阪にあるパプアニューギニア海産(天然エビの加工・販売)という会社のたいへんユニークで効果的な事例について紹介されています。

この会社では、

・「パート社員は好きな日に出社し、働く時間も自由に決めてよい」
・「嫌な仕事はやってはいけない」
・「助け合いは禁止」

など「気分よく働くための50以上ものルール」を作ったそうです。

社長が従業員一人ひとりと向き合ってルールを作ったことで、人材が定着し、そのおかげで人件費が約40%も減少したとのことです。そして「パート社員のスキルが上達し、エビの品質は見違えるほどよくな」ったそうです。

この企業の取り組みの詳細は社長の武藤北斗さんの著書『生きる職場 小さなエビ工場の人を縛らない働き方』(イースト・プレス)で読めます。

会社が従業員を大切にすることの大切さとともに、経営者が時代の変化に合わせて自らの意識を変えていくこの大切さも改めて感じる記事でした。

 

 

2026年1月8日木曜日

感謝と共感が給与に上乗せされる仕組み

 α20億人の未来(8)「共感経済圏」へようこそ
(日本経済新聞 2026年1月9日)

Z世代の次の「α世代」の若者たちにとっては「金銭」だけでなく、「共感」や「感謝」されることが重要であり、「共感」や「感謝」が給与に上乗せされる仕組みもあることを紹介する記事です。

デジタル版はこちら
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO93660170Y6A100C2MM8000/


仕組み

  • 業務を手助けしたことに対して、職場のメンバーから感謝のメッセージが「投げ銭」のポイントとともに届く
  • そのやりとりを他のメンバーも見ることができ、「いいね」を押すことで「投げ銭」ポイントが加算される
  • ポイントは「感情報酬」と呼ばれ、感謝された本人の給与に上乗せされるため、モチベーション向上にもつながる

紹介されている事例はNTTドコモのグループ会社「Dear One」。

アダム・スミスは「国富論」(1776年)で「神の見えざる手」について論じたことで知られていますが、その前作である「道徳感情論」(1759年)では冒頭で「共感が社会の土台になり、そのうえに市場経済が成り立つと論じ」られているそうです。

α世代がこれまでの市場経済のあり方をポジティブな方向に変えていくことを予感させ興味深いです。

 

 

2025年12月24日水曜日

「管理職罰ゲーム化」改善のための課題

やさしい経済学  賃金制度と働き方の変化④ 「管理職罰ゲーム化」の背景(埼玉大学准教授 禿あや美)
(日本経済新聞 2025年12月24日 朝刊) 

 「管理職の罰ゲーム化」の問題と必要な対策についての記事です。

デジタル版はこちら
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD2628X0W5A121C2000000/

概要

・日本のメンバーシップ型雇用では、管理職選抜の「遅さや職務の不明確さ、評価の見えづらさ」 なども要因となって、「恒常的に長時間働けるかどうかが管理職への事実上の選別基準になっている」(シカゴ大学の山口一男 社会学特別教授の指摘)

・ジョブ型制度では、従来の年功カーブは期待できず、専門性を磨くことが求められる。ジョブ型では「職務の価値」と「賃金」を対応させることが重要。
残業が恒常化すれば一般社員の賃金の方が上回ってしまうので、「労働時間管理との整合性の確保」が重要な論点となる。

2025年11月27日木曜日

社内人材をマッチングする仲介制度

新規事業実らす「ミツバチ」
(日本経済新聞 2025年11月27日 朝刊)

新規事業の創出のため、社内人材をマッチングさせる仲介制度を始めたソニーグループについての記事です。

概要:
ソニーグループ内の人材をよく知っている「仲介者」が、「アイデアの発案者と専門人材を結びつける」、社内人材マッチング制度を開始。
仲介者は受粉を助けるミツバチのようであり、「ポリネーター」(花粉媒介者)と呼ばれる。
制度の導入から1年で300件の案件を「媒介者」が支援した。
マッチングに成功した事例はAIに学習させていく。


オンライン記事はこちら
ソニーG、新規事業実らす60人の「ミツバチ」 社内人材結びつけ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC1775T0X11C25A1000000/



引用者コメント
記事には「金融×ゲーム」、「デザイン×研究部門」など分野を横断したマッチングの事例が紹介されており興味深いです。
隠れていた「技術資本」が活用される素晴らしい制度です。



自傷行為を行う若者の増加

自傷の若者、救急搬送が急増 (日本経済新聞 2026年7月25日付朝刊) 薬の過量服用(オーバードーズ)をはじめとした自傷行為を行う若者が増えていることを報じる記事です。 とりわけ女性のメンタルヘルスの悪化が世界的な傾向とのことです。 記事には、自傷行為についての誤解の例の一つと...