2026年4月30日木曜日

2026年のメンタルヘルスの動向予測

2026年の職場のメンタルヘルスの動向と懸念されるリスクや課題について、アメリカのメンタルヘルス関連のサイトが予測をしていましたので、一部をご紹介します。(意訳を含みます)

"8 Mental Health Trends for 2026 and What They Mean for Your Workplace" 
Spring Health(H.Goethe 著. 2025年11月6日付)
https://www.springhealth.com/blog/2026-mental-health-trends-for-your-workplace 

1. 常時接続型・継続的ケアが期待されるようになる
単発的なケアやカウンセリングではなく、継続的なケアが求められるようになる。

2. 従業員がメンタルヘルス支援のAIを活用することが増える
利便性は高いが、一方で、個人情報保護、誤情報の扱い、臨床上の安全性の問題などの深刻なリスクも増加。 

3. AIが職場における最大のストレス要因になる
雇用の安定性や、変化する期待に応えられるかどうかといった不安などが高まる。

4. メンタルヘルスを損なうことなくコストを抑制するサービスが一層求められるようになる、測定可能な成果をもたらすソリューションへの投資が鍵となる。

5. メンタル不調者の休職の増加
安全な職場復帰支援プログラムを構築することが重要になる。

 

日本でも人材を守り生産性を維持するために、企業がメンタルヘルス対策に投資することの重要性が増していくと考えられます。 

 

2026年4月7日火曜日

通勤時間とメンタルヘルスの関係

通勤「44分」がメンタルヘルスの分岐点 
それ以上は苦痛、それ以下は息抜き効果 
共働き労働者500人以上を調査 米国チームが研究発表

(IT Media News)
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2604/07/news018.html

通勤時間(片道)と労働者のメンタルヘルスの関係に関するアメリカの研究について紹介する記事です。

調査対象者はアメリカの「共働き異性カップルのフルタイム労働者568人」です。

「通勤時間が約44分に達するまでは、時間が長くなるにつれて心理的苦痛が減少し、44分を超えると逆に苦痛が増加に転じた。」とのことです。

通勤時間が短すぎるよりも適度にあった方がリフレッシュになりますが、通勤時間が長すぎると今度はメンタルヘルスを悪化させるということです。
当然と言えば当然の結果ですが、通勤時間がメンタルヘルスに及ぼす影響が可視化されていて興味深い内容です。
日本でも同様の調査結果になりそうです。

 




2026年3月1日日曜日

特別休暇制度、および年休取得率についての課題

企業の休暇制度ちぐはぐ
(日本経済新聞 2026年2月2日)

病気治療やリスキリングのための「特別休暇制度」(法律では定められておらず企業が任意に設定する法定外休暇)を導入する企業が増えているけれども、まだまだ十分とは言えないことを海外のデータとの比較や、専門家の意見を紹介しながら示されている記事です。 

オンライン記事はこちら
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO94137060R00C26A2TL5000/

 法定外休暇の代表は「病気休暇」で近年導入する企業が増えていますが、勤務先にこの制度があると答えた人は41.9%だったそうです(厚労省2024年調査)。

日本の有給取得率は63%(エクスペディア社2024年調査)で、11カ国・地域中最下位でした。

年休は急な用事のために残しておきたいという理由から残す方が多いそうですが、
これに対して佐藤博樹氏(東大名誉教授)は、年休はリフレッシュして労働意欲や効率を高めることが目的なので年休とは別の休暇を設定することが大切とおっしゃっています。

日本の職場は個人の判断で休暇取得することをためらう人が多いという日本ならではの特徴も休暇制度を考える上でポイントであることも勉強になりました。 

特別休暇に関する企業の取り組み事例としては、日本たばこ産業(JT)、サンリオ、丸井グループの制度が紹介されていて参考になります。 

 

2026年2月12日木曜日

勤務間インターバル制度の義務付けに関する議論

働き方改革の現在地(2) 深夜に終業、出社は何時?
(日本経済新聞 2026年2月12日)

勤務間インターバル制度の義務付けについて厚労省の労働政策審議会で議論が行われていることを紹介する記事です。
勤務間インターバル制度は、終業から始業まで一定の休息時間を確保するものです。
日本では努力義務にとどまっていますが、これを罰則付きの義務化にするなどの議論が行われているとのことです。

オンライン記事はこちら
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO94356200S6A210C2NN1000/


概要:
・導入企業(ベアレン醸造所(盛岡市のクラフトビールメーカー))では、メンタルヘルスの改善や家族と過ごす時間の増加といったポジティブな効果が出ている。

・日本における現状
 英仏独など)では原則11時間と法律で義務化されている。
 日本では現在は努力義務。導入率は6.9%(2025年1月時点)にとどまる。とりわけ中小企業での普及が課題。

・義務化に向けた議論
 厚生労働省の研究会や労働組合側は、過労死防止の観点から法規制の強化(義務化)を提言している。
 一方、経営側は災害やトラブル時の対応を考慮し、柔軟な制度にすべきという意見が多い。


勤務間インターバルが短いと睡眠時間が減少しますので、心身の健康問題に大きな影響を与えます。
労使双方にとって納得のいく制度になるよう議論が重ねられることを期待します。 

 

2026年1月25日日曜日

地方の中小企業の働き方改革事例

 ダイバーシティ  地方中小の働き方進化論
(日本経済新聞 2026年1月26日 朝刊)

人手不足は地方で深刻ですが、この記事では、中小企業ならではの人材獲得の制度が紹介されています。 

デジタル版はこちら
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO93979100V20C26A1TYA000/

事例

サカイエステック(建設業、福井市)
「親子出勤制度」
 子どもを学童保育に預けられない 場合などに子どもを職場に連れてくることができる。キッズルームがあり、必要な場合は同じ部屋で一緒に働くことができる。

「週休4日の正社員」 制度
 定年を迎えた社員の「趣味を楽しみつつ仕事も続けたい」という要望を受けて導入。

 同社の代表者は人手不足に対応するためにこのような制度を作ったと語っておられます。
「子供がいるし、家事もあるので仕事は無理ということなら、その人に会社の制度を合わせようと考えた。そうしないと会社に来てもらえなかった」とのことです。

記事では他の企業の工夫もいくつか紹介されています。  

これとは別の記事ですが、これを読んで以下の会社のことも思い出しました。

「出社日は自由、助け合い禁止...働きやすさで話題のエビ工場が考えた“型破りなルール”」
 (PHP online)
https://shuchi.php.co.jp/article/10213

こちらの記事では、大阪にあるパプアニューギニア海産(天然エビの加工・販売)という会社のたいへんユニークで効果的な事例について紹介されています。

この会社では、

・「パート社員は好きな日に出社し、働く時間も自由に決めてよい」
・「嫌な仕事はやってはいけない」
・「助け合いは禁止」

など「気分よく働くための50以上ものルール」を作ったそうです。

社長が従業員一人ひとりと向き合ってルールを作ったことで、人材が定着し、そのおかげで人件費が約40%も減少したとのことです。そして「パート社員のスキルが上達し、エビの品質は見違えるほどよくな」ったそうです。

この企業の取り組みの詳細は社長の武藤北斗さんの著書『生きる職場 小さなエビ工場の人を縛らない働き方』(イースト・プレス)で読めます。

会社が従業員を大切にすることの大切さとともに、経営者が時代の変化に合わせて自らの意識を変えていくこの大切さも改めて感じる記事でした。

 

 

2026年1月23日金曜日

1on1を形骸化を防ぐ取り組み事例

 ライフスタイル 働く 「1on1」惰性にしないコツ
(日本経済新聞 2026年1月20日)

 1on1を効果的なものにするための企業の取り組みが紹介されている記事です。

デジタル版はこちら
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO93862720Q6A120C2EAC000/

取り組み事例 

・エン(人材サービス)・・・「キモチ伝達タイム」を1on1に組み込む。部下から嬉しかったことや悲しかったことを5〜10分聞く。上司は聞き役に徹する。

・ロゴスウェア(教育システム開発、つくば市)・・・1on1に「指名制」を採用。上司や部下、部門や立場を超えて誰にでも面談を申し込むことができる。
制度が社内に浸透しているので面談が断わられることがない。

・ レバレジーズ(人材サービス、渋谷)も、部下が面談相手を選べる。

・ TAM(デジタル事業開発支援、大阪市)・・・有志が社員同士をマッチングして1on1の機会を定期的に作る。社員同士のコミュニケーションを増やすことがねらい。

具体的な工夫が紹介されていて参考になります。
心理的安全性の向上にも役立ちそうですね。


2026年1月13日火曜日

ウェルビーイングとエンゲージメントの関係

 幸福度高い人は主体的に行動
(日本経済新聞 2026年1月13日)
 

日経によるウェルビーイングに関する調査結果を報じる記事です。

「ウェルビーイング」は個人の主観的な、そして持続的な幸福感を指す言葉ですが、従業員のウェルビーイングを向上することの重要性が徐々に企業にも認識され始めているそうです。

第3回「日経統合ウェルビーイング調査」(2025年)によれば、ウェルビーイングと仕事へのエンゲージメントは相関があり、ウェルビーイング実感が高い人の方が、会社への貢献実感や今の会社で働き続けたい気持ちが高い、といった関係が見られました。

また、どの設問がウェルビーイング実感に最も寄与しているか分析すると、上位10項目中4項目が「仕事とプライベートの関係性が良い状態にある」(1位)などの「健康安全」に関するものが占めたといいます。

前年の調査よりも「従業員がより個人の生活に向き合う姿勢を強めている実態もうかがえる」とのことですが、今後もこの傾向は続きそうです。

従業員がウェルビーイングを追求することを阻害しない会社が生き残りやすい世の中になっていくのかもしれません。

2026年のメンタルヘルスの動向予測

2026年の職場のメンタルヘルスの動向と懸念されるリスクや課題について、アメリカのメンタルヘルス関連のサイトが予測をしていましたので、一部をご紹介します。(意訳を含みます) "8 Mental Health Trends for 2026 and What They M...