ケアの倫理と現代(下)誰もが誰かにケアされる
(日本経済新聞 2025年11月14日 朝刊)
従来とは異なる道徳の発達理論である「ケアの倫理」についての、関西大学名誉教授の品川哲彦先生による解説記事です。
概要:
(1)古典的な発達理論(コールバーグ)「正義の倫理」
・他者への依存から脱却して自立すること、また、自他の役割を交換して考えられるようになることが成熟。
(2)新しい発達理論(キャロル・ギリガン)「ケアの倫理」
・「誰もが傷つきやすく、他者によるケアが必要だ、と考えることが最終的な成熟」。
誰もが誰かにケアされるという、つながりによって成り立つ平等。
・「ケアの倫理」は文化や伝統を重視する「共同体主義」とは異なり、今この場で偶然発生した人々とのつながりにも、「気づかい気づかわれる関係」を要請する。
ギリガンの著作
・『もうひとつの声で』(1982年)
・『ひとつの人間の声で』(2023年)
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誰もが誰かにケアされる 品川哲彦氏 関西大学名誉教授
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD043G00U5A101C2000000/
引用者コメント:
従来の男性的な「正義の倫理」ではケアから独立している強い人がモデルとなり、ケアされることは弱さと映ってしまいがちですが、実際は誰もが必ず誰かにケアされ世話されて生きています。
まずはそのことに自覚的になることが「ケアの倫理」の第一歩なのかもしれません。